【メソセラピー編・オペ介助】美容外科/美容皮膚科で働く看護師のオペ介助

【メソセラピー編・オペ介助】美容外科/美容皮膚科で働く看護師のオペ介助

こんにちは、美容クリニックで看護師として働くヨッピーです^^

コチラの記事ではメソセラピーについての基礎や脂肪吸引との適応の違いなど概要部分を紹介しました。

このページではメソセラピーの施術時に看護師がどのような働きをしていくのか説明していきたいと思います!

メソセラピーは施術内容としてはお客さんの皮下脂肪に、注射で薬剤を注入していくだけですので、特に難しいことはありません。

また、この注射自体は医師が行うので、看護師が行うことは薬剤の準備と施術の補助だけです。

ヨッピー

とっても簡単ですよね?!では、早速見ていきましょう!!
【メソセラピー編・概要】美容外科/美容皮膚科で働く看護師のオペ介助【メソセラピー編・概要】美容外科/美容皮膚科で働く看護師のオペ介助

メソセラピー施術中の看護師の役割や介助

メソセラピー施術中の看護師の役割や介助

施術説明ポイント

相場料金 5,000円~15万円
持続期間 半永久的
施術所要時間 5~20分
ダウンタイム ・ごく稀に内出血が出るがその場合も軽度で済む
・注射部位が腫れることが稀にあるが数日でおさまる
通院有無 1~3週間おきに5回ほどの通院が必要
入浴 当日から可能
洗顔 当日から可能
メイク 問題なければ施術直後から可能(顔のメソセラピーの場合)

施術前の準備

使用する薬剤を配合する

使用する薬剤を配合する

メソセラピーに使用される薬剤は、各美容クリニックによって異なります。

美容クリニックが考える、効果的に脂肪を溶かすための独自の配合があるので、その”レシピ通り”に調合していきましょう。

薬剤はアンプルやバイアルに入っているので、不潔にならないように注意しながら配合していきます。

ヨッピー

配合する順番などが決まっている場合もあるので、確認しながら丁寧に混ぜていきましょう^^
MEMO
なお、美容クリニックによってはお客さんに合わせて微妙にメソセラピーに使用する薬剤の配合を変えるところもあります。そういった場合には、カルテで確認しながら間違いのないように配合していきます。

使用する薬剤の量は、お客さんの体型や注射する部位によって異なります。

使用する薬剤の量は事前のカウンセリングで決まっているはずですので、医師に確認して過不足の無いように準備しましょう。

注射針を多めに用意する

注射針を多めに用意する

メソセラピーの施術時は脂肪にまんべんなく薬剤を注入するため、針で数十ヶ所もお客さんの皮膚に注射していくことになります。

針が途中で劣化して交換することになることが多いので、針は余分にたくさん準備しておくと良いと思います。

使用する針の太さはクリニックにある針の中で一番細いものでOK。

脂肪は柔らかい組織ですので、なるべく細い針を使用して、お客さんの痛みによる苦痛が少なくなるようにします。

具体的には

  • 30G
  • 27G

あたりの針を使用している美容クリニックが多いですね。

数十本ものシリンジを準備することもありますので大変ですが、準備は手早く行いましょう。

薬剤を決まった大きさのシリンジに混入したら、針をつけて、すぐに使用できるようにしておきます。

余った薬剤の取り扱いと在庫管理

余った薬剤の取り扱いと在庫管理

使用する薬剤のアンプルやバイアルは、量もバラバラなことが多いため、それぞれ中途半端な量が余りがちです。

余った薬剤の取り扱いは美容クリニックによって異なりますが、

  • 破棄する場合
  • 冷蔵庫にて保管する場合

の2パターンがあります。

破棄する場合は捨てるだけなので問題はありませんが、保管する場合には色々と注意が必要です。

薬剤によっては一度開封してしまうと使用期限が極端に短くなるものもあります。医師に確認していつまでに使用するか明確にしておきます。

MEMO
保管する場合には開封日時または使用期限を油性マジックなどで大きく記入し、使用期限が過ぎたものは速やかに破棄していくことが重要です。

メソセラピーの準備で薬剤を配合する際も、古い薬剤から優先して使用していきます。

そのためにも普段から薬剤がどこにいくつあって、使用期限はどのくらいかということを看護師が把握していくことが重要ですね。

在庫の管理は面倒ですし手間もかかりますが、こういった細かいお仕事も看護師の大切な役割の一つ。

美容クリニックの場合、利益を上げなくてはならないので、細かい節約なども積もるとバカにならない金額になります。

ヨッピー

看護師の仕事ではないからとおろそかにせず、どんな仕事もきっちり責任をもって行うようにしましょう^^

施術中の看護と介助

施術中の看護と介助
メソセラピーの施術では、注射する部位に合わせてお客さんに着替えをしてもらいます。

クリニックによってはメソセラピー用にガウン等を準備しているところもありますし、夏場など薄着の季節であれば、服をめくるだけで注射する場合もあります。

ただし、注射で血が出る可能性もあるので、お客さんの衣服を汚さないように看護師が気を付けましょう。

シリンジを適切に手渡しする

シリンジを適切に手渡しする

メソセラピーの注射は医師が行うので、ここからは看護師は施術の介助に専念します。

医師がどんどん脂肪に注射を打っていくので、適切なタイミングでシリンジを手渡していくようにしましょう。

  • 途中で針が劣化することがあれば素早く針を手渡す
  • 医師が次に注射する部分を先回りして消毒する

といった感じで、看護師は医師がスムーズに施術できるように、先を読んで介助をしていくことが重要ですね。

注射時の止血をきっちり行う

メソセラピーでは皮下脂肪に注射を行っていくので、基本的には大きな出血は起こりません。

しかし、毛細血管に針が当たって少量の出血をすることはよくあります。

そういった際には、すぐに止血しなければ、その部分が内出血になってしまいますので注意が必要です。

医師の介助をしつつ、出血があればすぐに止血する。メソセラピーの施術時に看護師が行うことは主にこれだけです。

お客さんに寄り添う声掛けをする

お客さんに寄り添う声掛けをする
お客さんのお世話も特にこれといってすることはありませんが、お客さんは痛い思いをしているので、頑張りをねぎらうような声かけは必ずしておきましょう。

メソセラピーは細い針で行うので痛みはそう強くはないのですが、針を刺す回数が非常に多いので、その点での苦痛は大きいです。

美容看護師

  • もうあと少しでおしまいですよ^^
  • お疲れ様でした!

など、声かけだけはしっかり行って、お客さんになるべく不快な思いを残さないように心がけましょう。

アフターフォロー

効果についてのフォローをおこなう

効果についてのフォローをおこなう
メソセラピーの効果が得られるのは施術を数回繰り返した後になるので、初めての施術では効果は全くと言って良いほど出ていません。

お客さんには事前のカウンセリングで効果が出るのはいつからか説明してありますが、施術後改めて確認しておくと良いですね。

メソセラピーの施術は通常2~3週間おきに数回注射に通ってもらって、初めて効果を実感できるものです。

私の感覚だと3~5回施術を繰り返した後で効果が出始めることが多いですね。

お客さんによっては途中で通院をやめてしまう方がいらっしゃるので、必ず通院は続けて頂くように説明しておきましょう。

メソセラピーの料金は5回セットなど通院する分をまとめて安く設定している場合が多いです。途中のリタイアを防ぐためにも、最初からコースやセットで契約してもらうことも重要ですね。

単発契約での注意点
もし、単発で今回のメソセラピーの分だけを契約する場合は、
  • 1回では効果はほとんどでないこと
  • 必ず最低3回は通院してもらうこと

を確認しておきましょう。

マッサージの重要性について説明する

マッサージの重要性について説明する
次にマッサージの説明です。

メソセラピーでは脂肪への薬剤の浸透を高めて効果を大きく出すために、マッサージを自宅で行ってもらいます。

このマッサージは行わなくても多少の治療効果は得られますが、マッサージをした方が数倍の治療効果が得られるので、非常に重要なポイントですね。

施術後翌日から毎日このマッサージを自分自身で行ってもらいますが、やることは注射した部位の脂肪をつまむようにして揉んでいくだけです。

マッサージの時間は長ければ長いほど効果的ですが、1日15分程度テレビ等を見ながら、リラックスして行っていただくように指導します。

実際のところお客さんの中にはこのマッサージを怠ったせいで、効果があまりでないという方が意外と多くいらっしゃいます。

マッサージの必要性は皆さん十分にご理解していただいているのですが、面倒だったり時間がない、忘れていたという理由でしなかったという方はけっこう多いのです。

そういったお客さん向けに美容クリニックでマッサージを行っているところもありますが、少数派ですし料金も高いのであまりオススメではありません。

ヨッピー

マッサージの重要性はしっかりと看護師が説明をして、できるだけ頑張ってもらえるようにお願いましょう。

腫れや内出血に関するフォローと次回の予約

腫れや内出血に関するフォローと次回の予約
ごくまれにメソセラピーの注射部位が腫れることがありますが、数日で必ず腫れはひいていきますので問題ありません。

内出血が出た場合も同様に数日でひいていきます。お客さんにもそのように説明して、過度に心配しないように促しましょう。

全ての説明が終了したら、次回の通院日の確認をして予約をとり、お客さんを見送ります。

メソセラピーの場合特にダウンタイムはありませんし、生活にも影響することはありません。

ヨッピー

処方するお薬も特にありませんので、アフターフォローも簡単です^^

後片付け

シリンジ類の破棄

シリンジ類の破棄
最後に後片付けに入ります。

準備したシリンジ類はすべて使用済みとなっているはずですので、分別して捨てていきます。

この際、針等は血液や体液が付着していて不潔ですので、直接手で触れないように注意しましょう。

メソセラピーの場合、大量のシリンジや針を使用するので、準備した数と破棄した数が一致しているか確認しておくことが重要です。

数が合わない場合は針がベッドの下等に落ちていることがあります。

また、途中で針が劣化して付け替えた場合には、その針もしっかりと数に数えて、破棄数と合っているか十分に確認しましょう。

薬剤管理

薬剤管理
配合したメソセラピーの薬剤に余りがある場合は、医師に確認して保管するか破棄するかを行います。

保管する場合は、他の薬剤と同様に使用期限を明確にして保管するようにしましょう。

その他の片づけ

施術に使用したベッドは、もし血液汚染があればシーツごと交換します。新しい予備のシーツは常に準備しておくようにしましょう。

また、お客さんの着替えに使用したガウンや術衣なども洗濯をおこないます。

以上でメソセラピーの施術が終了です。

ヨッピー

最後にメソセラピー注射をおこなう部位ごとに押さえておいた方が良いポイントを紹介したいと思います!

【部位別】メソセラピーのポイント

お腹の脂肪へのメソセラピー(脂肪溶解注射)

狭い範囲に集中して注射することがポイント

お腹にメソセラピーを行う場合、注射する範囲が広いので料金が高くなりがちです。

少ない薬剤の量で広い範囲に注射を行うことも可能ですが、そうすると効果が出にくいためオススメできません。

もし予算に限りがある場合には、わき腹に集中して注射したり、ポッコリお腹の部分にだけ集中して注射したりして、一部分に集中的に注射する方が効果的です。

診察で、どのあたりに集中して注射を打つか、医師とお客さんで決定していることが多いので、看護師が施術の介助に入る場合には、その内容をしっかり把握して動くようにしましょう。

マッサージのやり過ぎにも注意をする

お腹のメソセラピーでは、比較的マッサージしやすい部位なので、きちんと行ってくれるお客さんが多いです。

逆にマッサージを強くしすぎて青あざを作ってしまうようなお客さんも中にはいらっしゃいます^^;

優しく脂肪をつぶすような感じでマッサージするだけでOK、というポイントを伝えておきましょう。

MEMO
お腹のメソセラピーはメソセラピーの中でも1、2位を争う人気の部位。

基本的にメソセラピーは女性人気の高い施術ですが、お腹のメソセラピーに関しては男女比が半々ぐらいになっています。

ただ概要編の最後でも紹介したように、男性の場合は皮下脂肪でなく内臓脂肪がお腹周りのたるみの原因となっていることも多く、医師が診察した結果、メソセラピーの適応とならないこともよくあります。

ヨッピー

女性の場合はお腹周りの脂肪=皮下脂肪が多く蓄積している状態であることが多いので、メソセラピーの治療適応になることがとても多いですね。

太ももの脂肪へのメソセラピー(脂肪溶解注射)

太っている原因が脂肪か筋肉かの見極めが大事

太もものメソセラピーもお尻と同様に女性お客さんに人気の施術。

特に夏前になると、夏の露出に備えて急激に施術件数が増えてくる部位となっています。

太ももの場合は太くなっている原因が

  • 脂肪の場合
  • 筋肉の場合
の2通りが考えられます。

太っている原因が脂肪の場合はメソセラピーの治療適応となりますが、筋肉の場合はメソセラピーでは痩せることができません。

女性の場合でも意外と筋肉太りの方が多いのが太ももであり、メソセラピーがよく効くかどうかの判断は難しい場合もあります。

あまり脂肪がついていない方の場合、メソセラピーを受けても効果がいまいち発揮されないことになるので、そういったお客さんには注意が必要です。

MEMO
太もものメソセラピーは女性の中でも特に若い女性に人気で、10代20代のお客さんが全体の70%を占めています。

太ももの中でも前面ではなく裏側のセルライトになっている部分を気にされている方が多く、裏側中心に注射を行うことが多いです。

太ももの裏側を中心にメソセラピーを行った場合、お尻などの部位と同様にマッサージがしにくいため、その必要性をしっかりと説明しておきましょう。

お尻の脂肪へのメソセラピー(脂肪溶解注射)

マッサージをサボらないようにフォローすることが大事

お尻のメソセラピーの場合は、施術時にお客さんにはショーツを下げてお尻を露出してもらう必要があり、治療に羞恥心を伴います。

特に医師が男性の場合には、お客さんのプライバシーがなるべく保たれるように、施術時以外はタオルでお尻を隠すなど配慮するようにしましょう。

また、お尻のメソセラピーの場合マッサージが少しやりにくい場所であるため、マッサージをサボってしまうお客さんが多いです。

特に少し年齢を重ねたお客さんは、注射したことに満足してしまって、マッサージを怠りやすいので特に注意が必要です。

マッサージをしなければメソセラピーの効果が得られないことを重々説明して、必ずマッサージを毎日してもらえるように看護師からも促しましょう。

必要であれば、アフターフォローとして

美容看護師

  • お尻のマッサージは順調ですか?
  • マッサージでお困りのことはないですか?

などのお電話をお客さんにしても良いかもしれません。

その場合はお客さんにお電話する旨を必ず事前にお伝えしておくといいですね。

ヨッピー

うちの美容クリニックでもそのようにしています^^
MEMO
お尻のメソセラピーは女性に人気の施術です。太ももの脂肪が気になる方が、併せてお尻も痩せたいという流れで施術を行うことが多いですね。

お尻の下の方に脂肪がだらりとたまっていて、そのラインがそのまま太ももに続いている・・・と悩んでいる女性がたくさん来院されます。

お尻のメソセラピーを行う女性のお客さんの年齢層は非常に幅広く、10代~50代くらいの方がまんべんなく施術を受けられています。

特に少し年齢を重ねた40代、50代の女性ではお尻のラインを気にされている方が多く、ガードルなどの補正下着でも矯正しきれない、たるんだ脂肪を何とかしたいと考える方が多いイメージですね。

二の腕の脂肪へのメソセラピー(脂肪溶解注射)

効果が得やすい二の腕

二の腕は普通のダイエット方法ですと、なかなかピンポイントで痩せることが難しい部位ですよね。体重は減ったけど、二の腕だけは痩せられないというパターンも多いものです。

メソセラピーですと部分痩せには大変効果があるので、二の腕の脂肪が気になっている方には人気で満足度も高い施術となっています。

特に、夏前や結婚式等のイベント前に二の腕のメソセラピーを行う女性が多いですね。

太もも等と異なり女性で二の腕が太い方は、筋肉ではなく多くのケースで脂肪が原因となっています。

そのためメソセラピーの治療適応となる方が多く、痩せる効果も得やすいことが特徴的。

二の腕のメソセラピーの場合注射する範囲が他の部位と比べると小さいため、施術料金も低く抑えられることが多いです。

そういった点でも二の腕のメソセラピーは多くの女性の支持を得ています。

MEMO
二の腕メソセラピーは幅広い年齢の女性、中でも20代・30代の若い年代の女性がお客さんの6割ほどを占めています。

男性の場合は二の腕は太い方がたくましく見えるという風潮もあってか、二の腕メソセラピーを行う方はほとんどいません。

顔の脂肪へのメソセラピー(脂肪溶解注射)

顔に内出血や腫れが出ないように細心の注意を

顔のメソセラピーの場合、他の部位と異なり、内出血や腫れが出てしまうと日常生活に支障が出てしまいます。

そのため、施術の際には内出血や腫れが出ないように、十分に注意して行うことが重要です。

料金的には二の腕の場合と同様、顔のメソセラピーでは注射範囲が狭いので施術費用は安く抑えられることが多いです。

MEMO
顔のメソセラピーは男女を問わず、幅広い年齢層のお客さんに人気です。

特に小顔を本気で目指したいお客さんは、エラ削りのボトックスと合わせて行うことが多い施術です。

顔のメソセラピーの場合、治療の適応となる割合が他の部位ほど高くはありません。

大顔の原因は骨格や筋肉のことが多いためです。

しかし、治療適応となった場合には効果は発揮されやすく、マッサージも行いやすいため高い満足度を得られている施術です。